鮮乳坊(Better Milk)は、台湾で唯一、乳牛の獣医が立ち上げた牛乳ブランドだ。2014年の食品安全(劣質油)事件で、大手に出荷していた酪農家の生乳が不買で滞り、捨てられ、牧場を手放す者まで出た。乳牛獣医の龔建嘉(阿嘉)は2015年、クラウドファンディング『自分の牛乳は自分で救う』で608万台湾ドルを集め、大手による寡占の構造を変えようと創業した。掲げる4つの核心は、獣医の現場把関、単一乳源(混乳せず追跡可能)、無成分調整、そして公平交易(市場より高い価格での生乳買取)。2016年からは純利益の10%を提携酪農家へ還元し、牛舎や設備の改善・従業員福祉に優先的に使うよう促す。台湾の大動物獣医は不足しており(必要約100名に対し約20名・半数が引退間近)、獣医インターン制度で2015年以来84名が研修、13名が就業した。動物福祉ラベルや産銷履歴の取得も進める。2018年に英SVIのSROI認証(投資1元→社会的価値4.05元)、2020年に国際B Corpを取得し、売上は5億台湾ドルを超えた。
●●○ 中
確定した−は無く、独立検証された+が位置(B)を決めています。到達不可の斜線はありません。=非合算メーター
鮮乳坊(Better Milk/慕渴股份有限公司)は獣医が現場で守る、単一牧場の公平な牛乳。 レターはB、たしかさは中。未確定の指摘は「監視中」に置いています。(2026-Q2時点・公開情報に基づく試算)
本流のナラティブ
ひとりの物語(N1)
+ before → after
大手の寡占のもと、基礎収購価でリスクを一身に背負い、価格暴落や不買のたびに生乳を捨て、牧場を手放しかねなかった台湾の酪農家。鮮乳坊と組むと、市場より高い価格で生乳を買い取られ、自社との共同ブランドとして名を刻まれ、2016年からは純利益の10%が還元される。その資金で牛舎を直し、設備を更新し、自動搾乳機を入れ、乳牛により良い環境を用意できるようになった。獣医・阿嘉が毎週牧場をまわり健康を診る——「牛が良ければ、乳も良い」。出典の性質:独立メディア(天下雜誌)+企業開示。
出典の性質:天下雜誌 / 鮮乳坊 / P2 独立メディア(天下雜誌)/自社開示/+作用は−の埋め合わせには用いていません。
+方向の作用/−方向の作用
+ 方向の作用
- 2018年に英国Social Value InternationalのSROI認証(投資1元あたり社会的価値4.05元)、2020年に国際B Corp認証を取得。アジアで初めて無添加認証を受けた鮮乳ブランドの一つで、遠見・天下のCSR賞、創業者は2018年の台湾十大傑出青年。P1 第三者認証(B Corp/SROI) / B Lab Taiwan / Social Value International
- 2016年から純利益の10%を提携酪農家へ還元(動物福祉・従業員福祉に優先)。全乳が単一牧場由来で混乳せず追跡可能。不足する大動物獣医を育てるインターン制度で2015年以来84名が研修・13名が就業。提携牧場で動物福祉ラベルや産銷履歴の取得が進む。P3 主要メディア/自社開示 / 天下雜誌 / 鮮乳坊
− 方向の作用(確定)
- 確定−なし。
- 提携酪農家の所得・動物福祉改善の独立検証
- 上架量・規模の拡大
- 台NZ貿易協定下の事業継続性
- 『莊園級鮮乳計畫』として品質基準を引き上げ、ヨーグルト・チーズ等の高付加価値化、冷鏈、産業の供給網強靭化。
問い直しの視点
中核の+は酪農家の適正所得・産業の持続(人)と乳牛の動物福祉(動物)で、B Corp・SROI・天下/遠見の独立報道という裏づけがある。一方、提携牧場の数(数件規模)や上架量は大手に比べ限定的で、所得・福祉改善の独立した定量検証は途上。2025年の台湾・NZ貿易協定の影響など産業全体の課題は本流の主張に近い。
出典
この評価の読み方
- 到達できる上限(天井):確定した−が上限を決め、独立検証された+がその内側で位置を決めます。+は−を打ち消しません。
- 証拠の重みは対称ではありません:−は確定のみ算入し、係争・指摘の“量”は「監視中」に。+は独立材料で数え、自社の広報は「参考」とします。
- 大きさは価値ではありません:規模は評価に使いません。投資家・株主・制裁・営業秘密などお金や競争にとどまる事柄も評価に入れません。
- 評価(レター)と たしかさ(情報の確からしさ)は別の軸です。